舞踏家・笠井叡×舞踊評論家・石井達朗の対談『ダンスを生きる』に行って来た。

舞踏家・笠井叡×舞踊評論家・石井達朗の対談『ダンスを生きる』に行って来た。

早稲田大学演劇博物館グローバルCOE舞踊研究コース研究会主催で早稲田大学で行われた企画。

コンテンポラリーダンスに関わっていて笠井叡を知らない人はいないだろうけど、ハイファッション好きな人なら、今は亡きミスターハイファッションの最終号でヘルムート・ラングを着て表紙を飾っていた人、と言えば分かるかもしれない。

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プロフィールはこんな感じ。

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笠井叡は、暗黒舞踏の第一世代として、60年代に土方巽、大野一雄らと親交を深め、70年代には天使館を主宰し、山田せつ子、山崎広太らを育てた舞踏家。79年から 85年まで渡独し、シュタイナーの神秘主義・オイリュトミーを研究した後、再び94年に舞踊活動に復帰するなど多彩な活動を国内外で繰り広げている。

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御歳60は超えてるけど、現役で踊ってられるからか、細く、美しく、かっこいい人。
それでいてとてもお洒落。ヨージあたりを着てるのだと思うのだけど、俗っぽくてそんなこと聞けなかった。

公演は何回か観に行ってるけど、トークを聞くのは始めて。
思いのほかポップで生命力に満ちた人だった。終始テンションが高い。

ダンスは高校を卒業してから母親に勝手に始めさせられたことや、大野一雄を初めて知ったのは飲み会の場だったことなど、数々のエピソードが聞けて非常に面白かった。



帰り道は友人と新宿シアターアプルまで。

友人は大学院で舞踊の研究をしていて、自分も演者として舞台にも立っている。
4月からは公務員になり、夜はダンスを続けていくらしい。

コンドルズのお手伝いをしていて、それでコンドルズが公演中のアプルに向かっていた。

そんな友人と話していて、「褒められる舞台に立ってしまった」と言っていたのが興味深かった。

褒められる舞台というのは、公演にご招待した友人知人に、「楽しかった」「元気でた」「面白かった」というような公演に対する感想ではなく、「〜ちゃん可愛かった」「〜ちゃん凄かった」など、自分へのお世辞を頂いてしまう舞台のこと。

招待した友人知人が、公演の最後までも「観客」ではなく「呼ばれたから来た人」、「楽しめなかった人」で終わってしまった状態。呼んだ人も踊った人も呼ばれて観に来た人も誰もハッピーでない状態。

自分から進んで観に行った作品でないとなりがちな悲しい事態。


舞台に観客としてか関わらなくなって久しいけど、今でも舞台には立ちたいと思う。
でも、とても友人知人からお金を頂くようなことは出来やしない。

制作者はどういう時に堂々とお金を頂けてしまう気持ちになれるものなのだろうか。
自分の作品に、3000円、5000円、10000円といった対価が、自信を持ってあると言えるのだろうか。

村上隆のようにマーケティング的な要素を取り入れてる人ならともかく、自分の好きなことをやってるだけの人に、特にその作品がつまらなかった時には、その人に決められたお金を払うのははばかれる。

自信があってもなくても、いくら払うかは観客に決めさせるのがとてもフェアだと感じる。
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by seijiseiji8 | 2008-11-08 11:27